PWC 第一戦 メキシコ編 その13 (02/01/19)


2002年 Paragliding World Cup 第一戦 メキシコ編 その13

1月19日 TASK7 その1 始まり

メキシコは、今日も晴れです。
朝、昨日までの結果を見にいきました。総合成績は、個人18位でチーム2位でした。個人はさておき、チームのポイントは納得いきません。みんなで優勝すると決めていましたから、このままではダメだ。
昨日のTASKのチームポイントは、2人目のパイロットが来なかったから0点だった。それで5点差で2位に後退したのだ。5点は大きい。
一つのタスクで1位のポイントは20点で2位17点3位15点、となっている。すなわち、今日一番になっても優勝する事は難しいのだ。うー、どうしようか?と、考えても仕方がない。今日から本番!でベストフライトをすればいいだけやん。ガンバりましょう。そう、これは俺達のドラマだから、エンディングは、表彰台の高い所に決まっているのだ。強い信念、正確な行動力、今までの培った経験で最後は絶対に俺達が勝つ。

テイクオフでは、いつもと同じような雰囲気だった。通常ならば、もっとピリピリするものなのだけど、みんな大人になったのかなぁ?それとも、オレが鈍感なのか、みんなのしゃべっている事と言えば「昨日、どうだった?」とか「昨日の祭りは行った?俺は飲みすぎたぜ!テキーラはキツイなぁ。」とか、普通すぎる。
いつもと違うのは、個人総合成績で首位にたったスコット(USA)ぐらいだった。プレッシャーは、大きいだろう。優勝が目前なのだから。残念ながら、オギは昨日大きな失敗をして順位が後退してしまっている。
このメキシコ大会は、波乱が多い。安定して上位にいたと思ったら一つのタスクでコロリと変わってしまう。初日から最終日まで、毎日総合成績の上位陣が入れ替わり立ち代りしている。でも、それほど難しいエリアでもない。ただ、みんな速すぎるのだ。コンディションの変化がゆっくりで、それにあったフライトプランを組まないといけないのだナ。これまでに学んだ、一番大切なことは「ペース配分」。
去年は、最初からハイペースで行こうとして失敗した大会が多かった。例えていうならば、勇み足でしょっぱなからダッシュして序盤に息切れしてへたりこんでいるような感じ。今年は、序盤はまわりのペースにあわせて、中盤にコンディションが良くなったらハイペースでスピードを上げる。それが終盤までコンディションがそろわない場合もあるので、その時はじっくり行くしかない。でもどこかにチャンスはあるはず。

余談ながら、パラの大会のスピードとは、「高さ」なのだ。巡航速度が人より速くても飛んでいく距離を稼ぐ為の「高さ」がないと速く飛べないのだな。だから、速く高く上げることが速さの秘密なのです。

さーて、待ちに待ったPWC第一戦ファイナルタスクは!?
TASK距離:55.7km  コンディション:良好  予想雲底高度:3500m  風向:南っぽい
タスクは、高度は2200m以上ある台地の上にあるターンポイントを4つ通過して、タパルパの町の郊外にあるゴールへ行く。簡単なタスクに思える。それがなんの、簡単すぎるゆえに難しい。一回ミスったらそれでおしまい。じっくりコースを見てミスをするとするならば、スタートから2つ目のターンポイント(T.P.)42に進入する時の高度が問題だ。斜面から台地へ入るとき、おそらく対地高度が400mぐらいしかないだろう。その高さで移動できる距離はせいぜい2km。T.P.を取れても降りたら意味ない。 スパートをかけるとすれば、3つ目のT.P.41。これを取れば4つ目のT.P.22へ追い風で行って一気にゴールへなだれこめるはずだ。

あとは、勝つと強く思う事。

これで闘いの準備は整った。

続く、、、

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