PWC 第一戦 メキシコ編 その2 (02/01/08-)


2002年 Paragliding World Cup 第一戦 メキシコ編 その2

1月8日


早朝5時、、、「ドーン!!パーン!!!」静かな朝だった町が、いきなり花火の爆音で目が覚める。なにごとか?こんなことが毎朝続くのか!?以前、私が若かりし頃、当時は事務所で寝泊りしていた。ある日たまたま朝寝坊してしまって、校長が来ても眠っていたので、たたき起こしてやろうと爆竹を部屋にほりこまれた事がある。激しい目覚めだった。メキシコもみんなネボスケなので早く起きた人が花火を鳴らしてもいいルールなのだろうか?それにしても、なんやねん!
ちなみに、日の出は6時ごろで日の入りは17時ごろで日本と変わりない。

そんなわけで、朝早くから目が覚めてしまったが、長旅の疲れが少し残っているものの天気はいいし気分はすっかり飛びモード☆


テイクオフから見た景色
9時に、昨日たどり着いたBarへ行くとスービーがいた、というより待ち合わせをしたのだが。


今日の天候と、スケジュールを話し合ってさっそくエリアへ向かった。昨日までいた日本にいた頃は、元旦から雪が降り続き寒かったが、メキシコは快晴で暖かくて半年振りに久しぶりにまともなサーマルソアリングが期待できそうだぜ!
エリアは巨大な台地になっていて、南北に80km、東西に20kmほどの規模だ。良いタスクが組めそうな良いエリアだ。
Takeoffは海抜2200mでランディングは1300m。サーマルで上昇するとかるく3000mを超える。それぐらいの高度があっても物足りない感じだ。本番までに高度順応すべく、飛びまくらなければならない。酸素が薄いと判断能力の低下などが発生するからだ。グライダーコントロールも若干空気が薄くなると変化する。

                                                                   

AM11:30 オギがテイクオフした。徐々に高度を稼いでいく。それに続いて、辻さん、オレが飛び立った。サーマルはしょぼいけれど、いろんなところにあって、ベストなサーマルを探すのは少しテクニックがいる。まずは上げきって南に移動している時に、台地の上に目で見てわかる竜巻のようなつむじ風が発生している。いかにHOTでDRYなのかよくわかるだろう。あれに遭遇した日にはどうなることやら、、、聞くところによると激しい気流とともに砂埃が目鼻耳口のなかに飛び込んでくるとか。くわばら、くわばら。


扇澤さん
サーマルの強さは、2〜6m/sでまぁまぁの暴れん坊だから上手くあやしてあげないといけない。
「おーよしよし、いい子でちゅねー」て、感じで。
数時間フライトし、テイクオフへトップランディングして車で町へ帰ってシャワーを浴びて夕食。
空気が埃っぽいので髪の毛がゴワゴワになったよ。

食後、Barでのんびりしていると、「おい、おめーたちどっからきたんだ?」と、英語でしゃべりかけてくる人がいた。あやしいなぁ。だれやねん?しかし、身なりはいいので悪い人ではないようだが、油断は禁物だ。メキシコの人口に対して20人に1人は強盗や何らかの犯罪の被害に会う国なのだから。
なんだかんだとコミュニケーションをとっていると、相手は俺達を気に入ったのか、テキーラをご馳走してくれて、すっかりアミーゴ。最初の警戒はなんだったのだ?
PM8時過ぎに町の中心部にある教会のそばでお祭りが始まった。花火もあがった。日本の花火と違って音だけのつまらないものだ。なるほど、どうりで人が多いわけだ。
アミーゴに、バンバンうるさい花火はなんなのか?聞いてみると、なんでも悪霊を退散させるたものものらしい。お祭りに悪霊がくるとつまんないからね。だから、朝から晩から花火を上げているのだ。考えていた、おはよう花火ではないみたい。
ラテン系バリバリのお祭りは夜遅くまで続いたが、ブラジル、スペインのように夜通しでやらずに12時を過ぎるとあっという間に静かになった。えらいえらい。


打ち上げ花火職人

夜食に、屋台のタコスを食べた。本場のタコスは、トルティージャ(スペインではオムレツだったけど)という直径20cmほどの丸い生地に、鳥、豚、牛、タンなどの細切れの肉を選んで、玉ねぎやコリアンダーのような独特の香りにする香草と、辛いサルサソースを少々かけて、トルティージャで包んで手で食べる。味は、なかなかなんの美味い。それから、安い。郷に入れば郷に従うで、気分はすっかりメキシカン。

 

 

 


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