21世紀の青垣町 (98/12/01)


 激しく潰され落ちた翌日のフライトは、イヤーなものだが、風がいいので、又こりずに飛び出す。雲底は低く、紅葉がとてもきれいだ。昨日落ちた北の谷を上空から旋回してみる。昨日の乱気流はウソの様に静かだ。大きく息を吸ってみると風は枯葉のかおりがする。ケガもなく生きていてよかった。今日は早くフライトを切り上げて正一郎とプールへ向かう。グリーンベル、町が35億円かけたスポーツ施設。特にプールは年中水温28度で水がきれいなので、大阪からわざわざ泳ぎに来るくらい。誰でも500円で利用できる。

 受付には、今年、町役場に就職した恵一君。パラグライダーパイロットだ。中学生の時から正一郎とパラを教えてやり、一時は世界の恵一になるかと思わせたくらい。昨日のツリーランの疲れもあり、軽く泳ぎサウナに入ってコンディショニングだけで、早々とロビーに出る。ロビーのコーナーでは町の主催で21世紀の青垣町をテーマに小中学生の絵画と作文展をやっていた。

 青垣町、水も空気もきれいな所だが、住むとなるとちょっと不便な所なので子供達は21世紀にはもっと便利で豊かな町になってほしいと願いながらも、自然を大切にしてゆこうとする絵や文章が多い。この町の上空で10年以上パラグライダーで飛んできて、子供達の目にはどう映っているか気になるところ。

 11月1日、ここ岩屋山で開催した兵庫スカイフェスティバルでは各スクールからタンデム機を持ちより、町内の希望者14名を飛ばしたり、地元高校生とイキイキハイスクールでパラを教えて飛ばしてたりしているが、まだまだ地元とのコミュニケーション不足と思っている。パラグライダーをテーマに描いた小2長澤君の絵と、中3の芦田さんの作文を学校と本人の承諾をとって、ホームページに紹介してみました。

 地元の子供達にとってもっと手軽に身近なスポーツにパラグライダーがなるようにするにはどうしたらいいのか考えさせられた。


長澤君の絵

小2長澤なおき君の絵


21世紀の青垣

 私が青垣町に住んでいて、日頃思うことは、何をするにもとても不便だということです。

 ちょっと買う物があっても遠くまで行かなくてはいけないし、駅もないので、自分たちではどこへも行けません。高校を考える時にも、通学の距離が遠いので、ほかの町の子よりも余計な時間を使っていることになります。だから、もう少し、交通機関を発達させてほしいです。

 今、青垣町は過疎化していると思います。それは、不便だし、住宅やアパートが少ないからだと思います。不便だと、住みやすい所へ行ってしまうし、住むところがないと、住みたくても住めません。それに、住むところがあったとしても、働く場所がなかったり、遠かったりすると、だれでも少し考えてしまいます。町を発達させるには、住宅施設を整え働くところを増やしたらいいと思います。

 青垣町の悪いところばかり書いたけれど、良いところもたくさんあります。例えば、青垣町は、緑の山々に囲まれて、自然がいっぱいあります。その自然を使って発達させていけばいいと思います。今もやっているパラグライダーやハンググライダーは、自然になにも害を加えてないし、きれいな風景が見られます。だから、たくさんの人がやりたいと思ってきているんだと思います。それに、周りに自然がたくさんあるので、空気がおいしく、水がきれいです。また、福祉施設もよく整っていると思います。もくせい老人ホームもあり、中学校のボランティアでは、独居老人の方と交流もできます。高齢化社会になってきているので、福祉施設が整っていると、高齢者の方も安心して暮らせると思います。こういう良いところは、これからもそのままの形で残していってほしいです。

 私は、将来、自然は今のまま、たくさん残し、交通機関が発達し、高齢者の方も、私たちも、住みやすい町になったら一番いいと思います。

青垣中学3年 芦田祥子さん


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