「私の初フライト」by 反保任子 (00/02/26)


 2000年2月26日、ちらちらと雪の降るこの日が私の初フライトの日となりました。例年にない大雪で、青垣の町も真っ白。岩屋に行く道も大雪で、途中雪にタイヤがとられ四苦八苦しながら山に到着。フライト準備は雪かきから始まりました。「こんなお天気の日に本当に飛べるのかなあ。大丈夫かなあ。」と不安な思いが顔に出ていたのでしょう、校長先生がいつものジョークで気持ちを和ましてくださいました。

 徐々に風もよくなり、校長先生からフライトの順番を指示され、いざハーネスの取り付け開始。寒さと緊張で手が思うように動かず、オロオロ。長野さんも手伝ってくださり、やっとフライト準備が完了。タンデムで山の高さ、テイクオフの斜面状況は体で感じていましたが、いざ自分一人でテイクオフに立つと言いようのない緊張感が込上げてきました。校長先生の「大丈夫」という力強い言葉に励まされ、長野さんが立ち上げに際してのイメージを言ってくださり、やっと落ち着きを戻してきました。

 1回目の立ち上げは失敗。2度目の立ち上げの時には校長先生がサポートしてくださり、そのまま飛び出すことができました。テイクオフした瞬間、「私、本当に飛んでいるの?」と疑いたくなるような心境でしたが、無線から聞こえてくる校長先生の声で、「一人で飛べているんだ」とその時の状況に自分を置くことができました。安定飛行に入っただろうと思う頃にハーネスに深く座ろうとしたのですが、全然お尻が入ってくれません。何度も何度もTryするのですが、機体の揺れに怖くなり、不安定なまま飛行していました。結局、ハーネスにゆったりと座れず、体重移動も十分にできないまま、手だけで旋回していました。

 ランディング場の正一郎さんからいくつかの指示のあと「しばらく景色を楽しんでください」と言ってもらい、雪で覆われた地表の景色を見ることができました。この時は先ほどまでの緊張や寒さを全然感じず、ただ“気持ちいい”というだけでした。地上に近づくにつれ、ランディング上にいる正一郎さん、木戸さん、足立さん、島崎さん達の振っている手が見え、嬉しさと安心感でいっぱいでした。地上に降り立ち、小走りに駆け抜けたあと、迎えてくれている真っ白でふわふわとしたランディング場に飛び込み、私の初フライトは終了しました。

 以前からパラグライダーをしてみたいと思っており、木戸さんとの出会いをきっかけにTAKに来ることができました。ソロ・フライトに行きつくまで、校長先生を始め、正一郎さん、長野さん、永島さん、木戸さん、佐野さん、TAKのメンバーの方々、多くの人たちにサポートしていただきこの日を迎えることができました。応援していただき本当にありがとうございます。これからも空の散歩を楽しんでいきたいと思っています。どうぞよろしくお願いします。

 
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