「この カンレキ パラ初とび」 BY 豊田 正喜 (99/12/30)


 苦節2年、初めてTAKを訪れた同じ12月30日、しかも2000年1月1日私の還暦誕生日を2日後にひかえて、パラ初とびを実現して頂けるなんてほんとに夢のようで感謝の申しようもありません。

 先輩達のT.O.を見ていると、時間とともに緊張してくるのが自分でわかる。目茶苦茶、肩が凝ってきた。「つぎは豊田さん、いこか」 正一郎さんの声、ギクッ、
「ハハハイッ」ラインチェックも、全て正一郎さんと先輩まかせ、「シッコしたか! ウンチ大丈夫か!」の言葉でやっとリラックス。
「パニックになったら無線聞こえんぞ! 心配ないから、俺の云う事を信じろ!」
「上手いこと座れんかったら、トグルを左手で持って、右手でハーネスを押えてブリッ、やで、ええな!」
こんなことをいわれたと思う・・・「いくぞ! 離せ! 走れ!」
いつの間にか宙に浮いているううう・・・それにしても座り心地が悪いなあ
「豊田さん ブリッ!ブリッ!」無線の声そや そや ブリッや。
よっしゃ うまいこと座れた。意外と沈まんな? 俺が軽いからかなあ、まあええわ、それにしてもなんと気持ちがええんやろ・・・・・・

 岩屋山への車の中、これまでの2年間のことが走馬灯のように頭に浮かぶ。歯でお世話になっている Dr.岡本の 「パラグライダーやりませんか」のひとこと。子供の時からの飛行機好き、一度はパイロットになりたいと思ったが、目が悪くなってあきらめた私、このお誘いに飛びついた。'97/12/30 Dr.岡本に連れられてTAK訪問、校長のタンデムサービスに続いての一日体験、それからというもの、仕事の合間の休日、何とか行かせまいとする女房を振り切ってTAKに通うことになる。二度のケガ、JHFフライヤー登録忘れ、風との相性も悪く、2年の歳月が過ぎた。しかし、パラをやって一番嬉しかったのは、今までになかった新しい世界が目に入って来た事。 見ること、聞くこと、体験することが、全て新しい。色んな才能を持ったTAKのメンバーに会って、この2年間で、私に何か新しいものが加わったように思う。

「右へ、体重かけて! もっと右!右!」 あっ 校長の声や
「中学校のグランドが見えるか!」 見えた 見えた。
「右へ! 左へ!」 最後は川が迫って来た。
あの土手越えれるかな・・・・   ふうー よかったこえたあー
「フルブレーク! フルブレーク!」 必死に引っ張ってもスピード落ちへん・・・
ズデデデデン 前につんのめって キャノピーに引きずられての着地となった。
「大丈夫か!!」校長の声、 これで何回目やろこの声聞くの。
俺っていつも着地が下手なんやなあ
「豊田、ラ・ラ・ランデングしました。 ありがとうございました。」
この瞬間、何ともいえぬ嬉しさが込み上げてきた。 やったあー!

 校長、やさしいゆかさん、正一郎さん、Dr.岡本、指導して頂いた長野さん、岸本さん、本田さん、何くれとなくアドバイスや、手助けをして下さったTAKのクラブの皆さん、心から申し上げます。『有難うございました。』 てゆうかさんの体験アドバイス大変役立ちました。

 ラッキーなことに、この日2本も飛ばさせて頂きました。いつも、心配顔で迎える女房も、赤飯を炊いて、祝ってくれました。その夜は、興奮さめやらず、寝てもフワ・フワ、余韻を楽しみ、寝付かれない程でした。これからも、みなさんの手足まといになるかも知れませんが、ヨロシク お願いいたします。

おわり


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